土詩(つちし)



目次


土詩      日付
#1 2021年11月01日
#2 2021年12月08日
#3 2022年01月12日
#4 2022年01月12日
#5 2022年02月03日
#6 2022年03月04日
#7 2022年04月04日
#8 2022年05月02日
#9 2022年06月01日
#10 2022年07月06日
#11 2022年08月03日
#12 2022年09月03日
#13 2022年10月04日
#14 2022年11月04日
#15 2022年12月05日
#16 2023年01月06日
#17 2023年02月01日
#18 2023年03月03日
#19 2023年04月01日
#20 2023年05月01日
#21 2023年06月03日
#22 2023年07月02日
#23 2023年08月02日
#24 2023年09月05日
#25 2023年10月08日
#26 2023年11月03日
#27 2023年12月06日
#28 2024年01月03日
#29 2024年02月03日
#30 2024年03月01日

 ※これで土詩を終わります。









#30 土詩 #30

土との付き合いもこれでお終い
ということはなく
生きてる限り土と生きる

 ※これで土詩を終わります。
#29 土詩 #29

例えば月の土は昼は110℃、夜は-170、
の自然を呼吸している
土は、人間との〈交換〉で輝き出す
#28 土詩 #28

昔より土の中がだいぶん見える
ようになっても まだまだ
わからないことがあり 日々付き合う
#27 土詩 #27

土を掘り施肥して苗を植える
(根付いてくれよ)
手でぺたぺたと土を固める
#26 土詩 #26

ひとつの土塊(つちくれ)にも
遙かな大きな時間が詰まっており
それを背に現在の小さな時間の表情がある
#25 土詩 #25

小さな土のかたまりのドアを開けると
中にはまたひとつの宇宙があり
生きた星たちが瞬(またた)いている
#24 土詩 #24

土のことはほとんど考えない
それでも土と共に生きている
無関係の関係の席に座っている
#23 土詩 #23

土と共に生きる人もあれば
土の物語を究明する人もいる
そして土とは無縁に見える大勢がいる


 註.先日、藤井一至『大地の五億年』を興味深く読み終えた。
#22 土詩 #22

この大地にいるかぎりは
土との付き合いが薄くなっても
土がなくなることはない
#21 土詩 #21

それでも人には
水栽培できないか 空気栽培はできないか
と踏み入り試みる者たちがいる
#20 土詩 #20

土の代わりに水で育てては・・・
とそんな簡単なことではなさそうな
水や土や木の何億年もの歴史と事情があり
#19 土詩 #19

例えば土について考えるとき
触れ匂い踏み固めてきた
固有の〈土〉の舟に乗り滑り出す
#18 土詩 #18

地球の始まりから
人だったわけじゃない
土があったわけじゃない
大地との付き合いもバージョンアップしてゆくさ
     
#17 土詩 #17

こちらから眺めると
138億年ほど前 ビッグバン
45億年前頃 地球誕生 らしい
果てしない無無無 土 むむむ
の時間の後 つち いのち
#16 土詩 #16

たとえ土が消えてしまっても
他のことと同じように
土に変わるものが必ず出て来るよ
 
#15 土詩 #15

土の匂いがしてもしなくても
もうこの道を
進んで行くんだ(わかっているさ)
 
#14  土詩 #14

もうムリなんだ 通り過ぎてしまったよ
味わってしまった時間の道は
土の匂いを便りにしても逆走できないよ
#13  土詩 #13

ドシドシドシ・・・
(きみはどこを歩いているの?
ずいぶん昔の まぼろしの土の道を歩いているんだね)
 
#12  土詩 #12

いろんな道を歩き橋を渡り
世界を上って来た
(あ 風に乗った土の匂い 微かに)
 
#11  土詩 #11

土よりもアスファルトがいい
いやいや土も大事だよ
絶対的な土が揺らぎだしている
 
#10  土詩 #10

稀薄な大気の遠出をしても
必ず帰ってくる
このしっとりみどり匂う手すり
 
#9  土詩 #9

遙か未来にんげんが
方舟に乗って地球を離脱するとき
土との別れが完了する

遙かな昔、水から上陸して
土になじんだように
今度は宇宙空間の何になじむのだろうか
 
#8  土詩  #8

作物や植物が土から離脱しても
ほら向こうの山々やそこの隙間に
みどり根付いてると思うよ
 
#7  土詩  #7

人とこの大地があるかぎり
潜在しても
土は無数のネットワークに在り続ける
 
#6  土詩  #6

土がなくても植物は育つようになった
土がなくても・・・
どこかがガラガラ崩れ再編成されていく気配
   
#5  土詩  #5

長らくの土の感触が
新たなレイヤの下に
埋もれてゆくよ そうして今は
     
#4  土詩  #4

アスファルトの下に
土はある
あることはある 土とアスファルトと
 
#3  土詩(つちし)  #3

今はもう土から遠離り
離ればなれに
世界はある?
 
#2  土詩(つちし)  #2

雨降ると大変ではあった
でこぼこのぬかるみを
楽しげに小さな長靴は行く
 
#1  土詩(つちし)  #1

小さい頃は裸足(はだし)になって
土に触れた
あちちやびちゃびちゃひんやりの表情がある


※ 空詩が終わり、土詩をはじめます。











inserted by FC2 system